ヒーロー・ヒロイン列伝

ジョン・カーター、デジャー・ソリスと
バルスームの美女・英雄たち
John Carter , Dejar Thoris and Barsoomians


絵:武部本一郎
なんといっても武部さんが最高。美しくはかなげ、それでいて芯は強そうなデジャー・ソリス。東洋的顔立ちと巨乳(下品で失礼)のミスマッチもgood。
この本の表紙絵は権利者である故武部本一郎夫人・武部鈴江さんの許諾により転載しています

 ヒーロー・ヒロイン人気投票で順当に首位を勝ち取ったデジャー・ソリス。さすがにシリーズ・ヒロインは強いということはあるのだけれど、バローズの作品は武部本一郎やフランク・フラゼッタら日米を代表するようなアーティストが手がけていることもあり、ビジュアル面でのすり込みがあったことは否めない。
 日本では、圧倒的に武部ソリス。東洋的でグラマーで、ちょっと耐える女っぽいところが捕虜として登場した彼女の心情をよく現しているのでは。日本の他のアーティストもこの武部イメージを抜け出したものは少なく、模倣の印象すらある。
 ここには代表的なイラスト群のみ紹介した。他に、岩淵慶三さん、司修さんといった、かつての文庫SFやSFマガジンでは顔だったようなイラストレーター諸氏もデジャー・ソリスを描いている。そちらは、小林さんの「E・R・バローズの資料倉庫」に掲載されているので、参照してください。

絵:小松崎茂
かつての絵物語作家。模型画などでカルト的な人気を持つ小松崎氏のバルスーミアンたち。デジャー・ソリスやソラは美しく描かれていますが、ジョン・カーターはあんまりかも。タル・ハジュスはよけいですが、小松崎さんは緑色人にアラブ人を重ねてみていたことが伺えます。なお、リクエストにより、若い緑色人に足蹴にされる全裸のデジャー・ソリスの挿画をご紹介。足蹴にした緑色人は直後にジョン・カーターに殺されました。ドタールかソジャットのいずれかでしょうね。後ろでえらそうにしている緑色人はトルクワス・プトメルでしょう。
絵:高井吉一
中馬さん提供による秋元文庫版のカバー。ちなみに中の挿絵は小松崎さんのものがそのまま使われています。表紙が小松崎さんから交代になった理由は不明です。
絵:伊藤展案
上の小松崎茂さんの弟子らしいです。なぜこんなにへったくそなのかは不明です。特に緑色人がひどいですね。デジャー・ソリスはむこうの女優さんの写真でも見て描いたのか、少しはましですが。って、アラブの踊り子みたいですな。

絵:柳柊二(?)
SiFi-TZKさんよりいただいた画像。ビキニパンツのがジョン・カーター? 柳柊二さんじゃないかというのだが、さて……?
絵:?
かわいらしいでしょう。少女漫画家によるデジャー・ソリス(!)集英社版の少女向け叢書の表紙です。なんと、名作全集の一巻!
製作:中丸さん
中丸さんが武部画伯の絵そのままのデジャー・ソリス人形を製作しました! 詳しくはフィギュアのページを見てね。

絵:ジョー・ジャスコ
ちょっと肉感的なデジャー・ソリス。かなりラテンの血が入っていそうです。
絵:マイクル・ウィーラン
スマートでかっこいいデジャー・ソリス&ジョン・カーター。映画のシーンみたい。

 これが海外アーティストになるとそういった呪縛がないせいか、びっくりするようなヒロインがいたりする。黒髪の赤色人だから、ジャスコの絵なんかは原作に忠実なのかもしれないけど、ここは火星かブラジルかって感じになってちょっとイメージ狂う。まだウィーランの方はモデル体型でスマートで美しく、現代的なイメージで好感もてる感じかな。


絵:?
長谷川さんから戴きました。ペーパーバックの表紙ですが、画家は不詳です。
最近の日本の文庫本に多い、昔の少女漫画家の絵に近い?
どなたか教えてください。
製作:トレンドマスター社
トレンドマスター社製のデジャー・ソリスの人形です。市販品ですが、中丸さん製作のものの足元にも及びませんね。
上記のジョー・ジャスコに近いイメージですが、隠しすぎです。その割にはかなりの巨乳ですが。



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