Marcia of the Doorstep
Illustrated by Ned Dammeron
Grant/ISBN 1-880418-42-8/1999/p351/$30.0
chapters/目次
comment/コメント
なんと、1999年になって初の単行本化である、ロマンチック・ミステリーです。1924年、バローズの絶頂期に書かれましたが、未公開でした。死後50年を経て公開された、幻の作品というわけです。幻のわりに重量感のある本で、この125,000語というのは彼の遺した作品としては最長だそうです。
ちなみにバローズ研究の大家として知られるヘンリー・H・ハインズによれば、「ERBの遺した現代アメリカを舞台にした『リアリスティック』ノベルの中ではたぶん最高の出来になった」そうだが、「ドアステップ・ベビー」と呼ばれた少女が美しく成長して愛したのは兄だった、というお話がブロードウェイからハリウッドを舞台に繰り広げられるという……ある意味では、ミーハーのERBらしい作品かも知れない。
表紙は安手のロマンス小説みたいでいいかも。