火星シリーズ3 MARS series 3

火星の大元帥カーター
The Warlord of Mars(1919)

Clic this image !

小笠原豊樹:訳/グーテンベルク21/2004/XMDF版 528KB/ドットブック版 139KB/テキストファイル 145KB


story/あらすじ

カーターの身を案じて地獄を訪れたデジャー・ソリスは女神イサスにとらえられ、1年間のタイム・ロックのかかる太陽殿という牢獄に幽閉される〔第2巻〕。本巻はデジャー・ソリス救出に至るまでの主人公カーターの大活躍を描くが、その舞台は南極に近い女神イサスの太陽殿から赤道直下の密林の国ケオールへ、さらには北極をとりまく黄色人種の国へと雄大なスケールで展開する。独特の怪異な生きものも相変わらず健在で、エンターテイメントは最高潮に。
エドガー・ライス・バローズ(米、1875〜1950)シカゴ生まれ。75歳で亡くなるまでに、20冊あまりのターザン物、10冊の「火星シリーズ」をはじめ、金星や月や地底やアメリカ西部を舞台にした数多くの小説を書き、大人気作家となった。その作品の多くは今日でも「一服のよく効く清涼剤」として延々と読みつがれている。

chapters/目次

  1. イス川にて On the River Iss
  2. 山脈の地下で Under the Mountains
  3. 太陽殿 The Temple of the Sun
  4. 秘密の塔 The Secret Tower
  5. ケオール街道 On the Kaolian Road
  6. ケオールの英雄 A Hero in Kaol
  7. 新しい盟友 New Allies
  8. 腐肉の洞窟を抜けて Through the Carrion Caves
  9. 黄色人とともに With the Yellow Men
  10. 監禁されて In Durance
  11. ご馳走地獄 The Pity of Plenty
  12. 「ロープをたどれ!」 "Follow the Rope!"
  13. 磁石のスイッチ The Magnet Switch
  14. 戦いの移り行き The Tide of Battle
  15. 報酬 Rewards
  16. 新しい支配者 The New Ruler

history/初出

Warlord of Mars, Dec.1913-Mar.1914, The All-Story
(original title:Prince of Helium,the Last of the John Carter Martian Stories)
The Warlord of Mars, 1919, A. C. McClurg

comment/コメント

 デジタル書籍というと、バローズの初期作品など、決して少なくない量の英文テキストがネット上にアップされてしまっているので、いまさらという思いと、なんと早くもバローズ登場、という思いとの、二律背反が巻き起こる。もちろん、バローズの初期から中期の作品の多くは遺族が手続きを怠ったことから版権フリーになってしまっているという事情もある。日本での訳文の著作権はもちろんまだまだ健在なので、有料なのは致し方ないだろう。また、刊行中の東京創元社の訳文も使えないから、小笠原氏の訳はなかなかいい目の付け所、かもしれない。
 更なる刊行に期待したければ、講談社版に切り替えてもいいからとでもいって直訴すれば、案外と採用されるかも。

ホームページ | 作品リスト | 火星シリーズ