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小笠原豊樹:訳/グーテンベルク21/2004/XMDF版 528KB/ドットブック版 139KB/テキストファイル 145KB
story/あらすじ
カーターの身を案じて地獄を訪れたデジャー・ソリスは女神イサスにとらえられ、1年間のタイム・ロックのかかる太陽殿という牢獄に幽閉される〔第2巻〕。本巻はデジャー・ソリス救出に至るまでの主人公カーターの大活躍を描くが、その舞台は南極に近い女神イサスの太陽殿から赤道直下の密林の国ケオールへ、さらには北極をとりまく黄色人種の国へと雄大なスケールで展開する。独特の怪異な生きものも相変わらず健在で、エンターテイメントは最高潮に。
エドガー・ライス・バローズ(米、1875〜1950)シカゴ生まれ。75歳で亡くなるまでに、20冊あまりのターザン物、10冊の「火星シリーズ」をはじめ、金星や月や地底やアメリカ西部を舞台にした数多くの小説を書き、大人気作家となった。その作品の多くは今日でも「一服のよく効く清涼剤」として延々と読みつがれている。
chapters/目次
history/初出
Warlord of Mars, Dec.1913-Mar.1914, The All-Story
(original title:Prince of Helium,the Last of the John Carter Martian Stories)
The Warlord of Mars, 1919, A. C. McClurg
comment/コメント
デジタル書籍というと、バローズの初期作品など、決して少なくない量の英文テキストがネット上にアップされてしまっているので、いまさらという思いと、なんと早くもバローズ登場、という思いとの、二律背反が巻き起こる。もちろん、バローズの初期から中期の作品の多くは遺族が手続きを怠ったことから版権フリーになってしまっているという事情もある。日本での訳文の著作権はもちろんまだまだ健在なので、有料なのは致し方ないだろう。また、刊行中の東京創元社の訳文も使えないから、小笠原氏の訳はなかなかいい目の付け所、かもしれない。
更なる刊行に期待したければ、講談社版に切り替えてもいいからとでもいって直訴すれば、案外と採用されるかも。