A barbarian king dreamed of crushing all
Pellucidar beneath his heel
- but David Innes would make that dream a
nightmare!
Savage Pellucidar
BOOK SEVEN OF THE PELLUCIDAR SERIES
Cover Art by David B. Mattingly
contents/内容
Savage Pellucidar / 『ペルシダーに還る』、『美女の世界ペルシダー』
comment/コメント
主役はペリーです。といいたくなるような、珍発明家にしてトラブル・メーカーとしての面目躍如たる巻だから当然といえば当然だけど、一応異世界英雄譚として読まれるシリーズ故に美女か英雄ばかりがもてはやされたシリーズにあって異色の表紙です。ボタン付きシャツに三角フラスコ、釘抜き付き金槌というおよそ原始世界らしからぬ体裁はペリーの怪人ぶりをあらわす脚色と思えば許せるが、とうに退散したはずのマハールがいたり、せり上がるはずの地平線がせり下がっていたりと、どうも画家は小説を読まずに編集者からこういったシーンを描いてくれ、とだけいわれて描いたのではと勘ぐりたくなる。
ターザン、火星はバランタイン。ペルシダー、金星、その他はエース。とすみ分けされていたものが、バランタイン・ブックスの新叢書デル・レイ・ブックスでバローズ作品が全網羅されることになった、その中のペルシダー・シリーズ第7巻の初版。といっても、再版されなかったのではないかと疑っている。じつはやっと10年前のこのデル・レイ版は非常に入手困難で、めったに出物に出会わない。30年以上前のエース版なら投げ売りされている状態だというのに。不思議でもなんでもない、日本と同じ事情なんだと思う。……そうとう、売れなかったんだろうな。