金星語のアルファベットと文法
金星のアルファベットは24文字からなり、そのうち5文字が母音を表すが、これだけが金星人の声帯がはっきり発音できる母音である。アルファベットの文字はすべて同じ意味で、大文字はない。句読法はわれわれのものと異なるが、ずっと実際的である。たとえば、文章を読みはじめる前に、それが感嘆文であるか、疑問文であるか、疑問文に対する答えであるか、あるいは単なる叙述であるかがわかるようになっている。コンマやセミコロンと同じ意味のある文字が、われわれがこの二つを用いるのと同様に用いられている。彼らはコロンを持たない。われわれのピリオドと同じ機能を持つ文字がどの文章のあとにもついていて、疑問符や感興符は文章のはじめについて文章の性質を決定する。
彼らの言語を習得しやすくしている特性は、不規則動詞がないことである。動詞の語根は、態、法、時、数、人称に伴って変化せず、これらの区別のためには、幾つかの補助的な言葉が使用される。