ジョン・カーターのライヴァルたち


A date with destiny on Venus
Prince of Peril
ペリルのプリンス

Otis Adelbert Kline
オーティス・A・クライン


Cover Art by Roy G. Krenkel Jr.

ACE/F-259/1962/P174/$0.40

story

When the man who was Harry Thorne on Earth offered to swap bodies with a native of Venus, it was because he was bored with comfort and security, and craved excitement. And that was what he got - more than he would have bargained for - when he found that he had taken over the assassin-haunted role of a - prince of a beleaguered throne in a land of ferocious beasts and inhuman foemen.
Otis Adelbert Kline, whose work is often compared to that of Edgar Rice Burroughs, has created in PRINCE OF PERIL another interplanetary adventure to stand alongside his fastselling PLANET OF PERIL and THE SWORDSMAN OF MARS.
 地球人ハリー・ソーンであった男が金星の原住民に肉体の交換を申し入れたとき、それはかれが安楽と安全とにうんざりしていて、刺激を求めていたからだった。そしてかれが手に入れたもの、それは――かれが期待していた以上のものだったのだが――かれが、暗殺者に追い回される獰猛なけだものと残忍な敵の国の王位を悩ます王子役割を引き継いだのだということに気づいたときであった。
 その仕事ぶりをエドガー・ライス・バローズと比べられることの多いオーティス・アデルバート・クラインは、初期に売った『危機(ペリル)の惑星』や『火星の剣士』に並び立つもうひとつの惑星間の冒険小説として『ペリルのプリンス』を書き上げた。

comment/コメント

 バローズ贋作者として有名なオーティス・A・クラインの代表的贋作シリーズの1冊。1930年にフランク・A・マンゼイ社からだされたのが初版で、これは1962年のエース版です。ヒントになればと裏書きの文章を収録して自分なりに訳しても見たけど、やっぱりよくわかんないせいかとんちんかんな訳文のような気がします。だれかなおして欲しい。でも、あらすじだけ見るとけっこう面白そうな気がしてくるから不思議なもんです。序文をバロウズ・ビブリオファイル(ERBのファンクラブ)のヴァーネル・コリエルが書いているので、機会を見てこちらも訳出してみたいと思っています。バローズもどきが世にあふれていた時代をかいま見れるかも知れません。
 ちなみに『ペリルの惑星』『火星の剣士』のほかに『火星の黄金仮面』も書いていて、こちらは訳されているらしい。って、むかし買ったんだけど、読まずにほっておいたらなくなってしまった。バローズ・ファン失格かも知れませんね。

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