科学者の反乱
The Scientists Revolt
Illustration by satoko
翻訳プロジェクト:訳/satoko、サイアン:画/カイ:解説 カイ書房/2001.9.15初版/280頁
story/あらすじ
アメリカ人マッキー・ドノヴァンはかれの人生における最大の冒険に突入した。そこは殺人者たちが薄い大気中に消失していく驚異的な科学と神秘の塔の高みだった。未来のアメリカでヨーロッパ支配を保とうと苦心する科学者の話。
chapters/章題
PROLOGUE - 2190 A.D.
序章−西暦2190年
- Twenty-Two Years Later
22年後- Murder in the Dark
暗闇の刺客- Mystery
ミステリー- Ghostly Disappearances
幽霊のような消滅- The Vanishing Mr. Greeves
消失したミスター・グリーヴズ- The Mystery of the Closet
クローゼットの秘密- Across Space
空間をわたって- A Prince of Sciens
科学のプリンス
history/初出
The Scientists Revolt,Jul.1939,Fantastic Adventure magazine
comment/コメント
雑誌発表のみで、まだ刊行されたことはない。SFで日本語になっていない、唯一のERBだと思う。ぜひとも読んでみたいものだと思い、アメリカのファンにコピーでも手に入らないかと声をかけてみたところ、後に同人誌に転載されたもののコピーを送ってもらうことができた。第2回翻訳プロジェクトにより日本語化できたことは望外の喜びです。さらに、カイさんの手により、文庫本として完成させることもできました! satokoさん、サイアンさんの美麗イラスト付。
内容は、未来都市を舞台にしたSFで、同種の設定はERBにはないと思う。珍しいだけに出来はよくなかったようで、雑誌発表の際に大胆に編集者が手を加え、そのまま埋もれてしまった、というのがことの真相らしい。
ちなみにバローズ自身の手になる原本も残っていて、こちらも同人誌に掲載された。この"Beware!"もコピーを送ってもらった。