ジャンル・シリーズ別全作品リスト
List of all series


 偉大なる大衆作家バローズは多くのシリーズ作品を残しています。もちろん、作品構成上シリーズ化はされなかったものの見逃せない作品というのも多くあり、すべての作品に注目する必要はあるわけですが。
 というわけで、バローズの残した膨大な作品群を、ジャンル別、シリーズ別に分類し、それぞれの階層で、評価や、書誌的に明記すべきことを記してあります。また、原題、邦題併記で、あらすじ紹介として、文庫の扉文を転記してあるほか、表紙、登場人物一覧、目次なども掲載しています。これで、読みたいバローズを探してください!


ターザン

ターザン・シリーズ(TARZAN/JUNGLE series)

SF作品

火星シリーズ(MARS/BARSOOM series)(23 Feb.2013 renewal)

『火星のプリンセス』こそ、日本におけるバローズの評価を決定づけた作品。ターザン作家ではなくSF作家として世に出した東京創元社と厚木淳氏に(そして小西宏氏に)感謝したい。と書くとターザン・ファンに怒られそうだけど、ターザン作家として浸透してしまっていたならばもっと早く絶版になっていただろうし、他の作品がどれほど紹介されたか怪しいものだと思う。野田昌宏氏による紹介も以前にあったはずだが、過去の人、歴史上の人物としての評価だったように思うし、(全巻刊行という)東京創元社の英断は貴重なエピックだった。この〈火星シリーズ〉の出版とヒットにより、20世紀初頭の時代遅れの作家と見なされていたバローズは実はまだまだ読者を引きつけ、魅させるだけの力をもった現役の作家であることを業界に認識させることになった。そして、その認識は彼に続くスペース・オペラ作家たちにも広がることになったのだった……。

 南軍大尉ジョン・カーターはインディアンに追われ、アリゾナの山中で気を失う。目覚めたとき、彼は火星にいた。凶暴な緑色人、美しい赤色人、そして多くの不可思議な生物がいる火星(バルスーム)で、カーターは低重力をいかして大活躍、やがて赤色人の王国ヘリウムのプリンセス、デジャー・ソリスと恋に落ち、結ばれ、火星の大元帥を名乗るまでになる。

地底世界シリーズ(EARTH'S CORE/PELLUCIDAR series)

 私的な話になるが、私が最初に読んだERBは野田昌宏訳の『地底世界ペルシダー』(あかね書房版)だった。それからハヤカワ文庫SF版を読み、太古世界シリーズから創元推理文庫へと進んだのだった。それだけ、当時中学生だった私を夢中にさせた地底世界シリーズなので、ぜひとも読んで欲しいという気はする。火星シリーズほど作り物っぽくなく、秘境冒険小説としても読めるので、初心者にはいいかもしれない。もちろん、面白いことは保証する!

 青年実業家デイヴィッド・イネスと発明家アブナー・ペリー老人は地底モグラで地底探検に出かけるが、地核を抜けてでた先は恐竜が跋扈する古代世界だった。地球内部は空洞で、そこには太古からの生命が絶滅することなく生きながらえていたのだ! しかもその地底世界の支配者は翼竜のマハール族で、人類は彼らの食料でしかなかった。デイヴィッドは翼竜が支配する時間のない世界で、原始人の美女ダイアンと恋に落ち、やがて地底世界ペルシダー帝国の皇帝として、文明を武器に翼竜マハール族を打ち倒し、地底世界に平和をもたらすべく闘いを開始するが……。

金星シリーズ(VENUS/AMTOR series)

 〈火星シリーズ〉との関連でにたようなものと思ってこの〈金星シリーズ〉を手に取ると、びっくりすることになる。バローズ後期の作品だけに、一筋縄ではいかない工夫がたくさんひそんだ構成になっているからだ。
 厖大な遺産を相続した冒険好きな青年カースン・ネーピアはジョン・カーターにあこがれて宇宙船を駆って火星を目指すが、月の重力を計算に入れておらず、軌道が変わって金星に漂着してしまう。アムターと呼ばれる金星は厚い雲の下、怪獣が跋扈する別世界で、ネーピアは革命闘争に巻き込まれ、王女ドゥーアーレーを救う冒険にでることになる。

太古世界シリーズ(CASPAK series)

月シリーズ(MOON series)

その他のSF作品(Other Science Fiction Stories)

冒険小説

マッカー・シリーズ(MUCKER series)

その他の冒険小説(Other Adventure stories)

ウェスタン

アパッチ・シリーズ(APACHE series)

その他のウェスタン(Other Western stories)

その他

歴史小説(Historical stories)

普通小説(other stories)


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