Illustrated by Motoichiro Takebe
"The Cave Girl"
list/リスト
"The Cave Girl",1925
『石器時代へ行った男』創元推理文庫601-27/厚木淳:訳/武部本一郎:画
"The Mad King",1926
『ルータ王国の危機』創元推理文庫601-35/厚木淳:訳/加藤直之:画
"Beyond Thirty and The Man Eater",1957(2編収録)
"The Lad and the Lion,1938"
『砂漠のプリンス』創元推理文庫601-34/厚木淳:訳/斉藤寿夫:画
"The Oakdale Affair and the Rider",1937
The Oakdale Affair and the Rider,1937
"Jungle Girl",1932
『密林の謎の王国』創元推理文庫601-31/厚木淳:訳/武部本一郎:画
"The Wizard of Venus and Pirate Blood",1970(2編収録)
comment/コメント
秘境冒険小説、ヨーロッパの小国を舞台にした冒険物語、少年の成長物語、歴史小説と千差万別なその他小説群。単純に面白いけど、バローズファンになるなら、まずターザンや他のシリーズものから入ってほしいという気がします。
『石器時代へ行った男』は『来た男』との関連で考えるかもしれないが、内容的にはまったく別。少年の成長物語の色合いが濃い。秘境といえばいえるので、SFにはいるのかなあ。
『ルータ王国の危機』には『石器時代から来た男』の登場人物も登場する。ルーチンなヨーロピアン・ロマン。
『密林の謎の王国』は武部本一郎描くところの最後のバローズ。創元推理文庫としてもハヤカワ刊行済み作品の新訳再録を続けた後だけに本邦初訳が売り文句になった作品でもある。正統派の秘境冒険小説。
『オークデイル事件とライダー』はよくわからない。未訳だがオンラインで読めるので、英語に自信のある方はチャレンジしてみては?
『砂漠のプリンス』はバローズ作品としては初の映画化作品となった作品で、ターザンの映画化への布石ともなった。少年の成長物語。
全般的に、日本に紹介されたERBとしては(SF優先だったこともあって)後期に相当するので、加藤直之が武部本一郎の後継者として正式に認められた経緯も見て取れる構成になっている。
大衆作家の常で人気のある作品はシリーズ化されるため、ここにあげたような単独作品はどうしても落ち穂拾いのような形になってしまうが、それぞれに結構おもしろく、特徴のある作品群なので、機会を見て、ぜひ読んでみていただきたい。
なお、『トーンの無法者』『カリグラ帝の野蛮人』の2作品は、従来このジャンルに入れていたが、『歴史小説』をあらたに設定してそちらに移したので、あわせて参照されたい。
HOMEPAGE | Bibliography | Tarzan Barsoom Pellucidar Amter Caspak Moon SF Mucker Adventure Apache Western Others