Illustrated by Kazuaki Saitoh
関口幸男:訳/斎藤和明:画/福島正実:解説 早川書房/ハヤカワ文庫SF21 /1971.03.31初版/206頁
story/あらすじ
南海の果てに今なお存在する、中生代そのままの大原始島キャスパック――原人、怪獣の跋扈する、その時に忘れられた世界にはもうひとつ、さらに恐るべき秘密が隠されていた。それはこの20世紀人類文明から隔絶された神秘の島の全生物相を支配する、人知を超えた生命進化の体系であった。英国人の航海士ブラッドリーは、その秘密を、ある夜有翼人間ウィールーに拉致されて地下牢に放り込まれたとき、そこに幽閉されていたガル族の男から知ったが……。バローズの遺したロスト・ワールド・テーマの快心3部作、ここに堂々の完結!
chapters/もくじ
1.〜5.(章題なし)
characters/登場人物
ブラッドリー | 本編の主人公。英国人でもと引き船の航海士 |
シンクレア | ブラッドリーの仲間たち |
ブラディ | |
ジェイムズ | |
ティペット | |
フォシュ・バル・ソホ | ブラッドリーをオー・ホオ島へ拉致した有翼人間の一人 |
コ・タン | ブラッドリーに命を救われたガル族の美女 |
アン・タク | ガル族の男 |
history/初出
Out of Time Abyss/The Tale of Bradley,Dec.1918,Blue Book magazine
The Land That Time Forget,1924,McClurg
comment/コメント
生命の進化史において人類の次にくるものは何か? 第2巻でふれられたその存在に、ついに文明人が対峙する! そのあまりに破滅的な姿に、最初に読んだときは身震いしたものだ。まるで、悪魔そのものではないか! このような世界観を今世紀初頭に持ち得たERBという作家の天才には驚嘆とともに賛美を送らずにはいられない。