Illustrated by Motoichiro Takebe
厚木淳:訳/武部本一郎:画/厚木淳:解説 東京創元社/創元推理文庫601-28 /1978.08.11初版/248頁
story/あらすじ
火星着陸をめざした宇宙船は不慮の事故から月に不時着することになった。荒涼たる不毛の月世界。しかし地表に無数にあいた噴火口のひとつを経由して宇宙船が着陸したのは月の地底世界であった。そこでは半人半馬の怪獣と2種類の人間が異なる文明を持ち、互いに地下世界の覇権を争っていた。その角逐に巻き込まれた地球の快男児ジュリアン5世の波瀾万丈、手に汗にぎる恋と冒険! 「火星」「金星」「ペルシダー」と並ぶバローズの傑作「月シリーズ」3部作全2巻の開幕。
chapters/もくじ
characters/登場人物
ジュリアン五世 | バルスーム号の船長。空軍大佐 |
オーティス | 空軍少佐。天才的科学者 |
ガ=ヴァ=ゴ | ノ=ヴァン族の族長。半人半馬のヴァ・ガ |
ナー=イー=ラー | 月(ヴァ=ナー)の文明都市レイスのプリンセス |
コ=ター | クーデターをたくらむレイスの太公 |
モー=ゴー | レイスの伯爵 |
ウェスト | バルスーム号の乗組員 |
ジェイ | |
ノートン |
history/初出
The Moon Maid,1926,McClurg
comment/コメント
翻訳出版時期が早かった関係で〈月シリーズ〉に関しては早川書房版を尊重しているが、私が読んだのは、実はこちらの創元版のほう。武部画伯の力もあって、こちらをひいきにはしたいところだ。表紙のナー=イー=ラーは顔がいまいちで、晩年のせいかデッサンの狂いも見られるのだけれど、中のモノクロの絵はいい。99ページが特にいい。