Illustrated by Motoichiro Takebe
厚木淳:訳/武部本一郎:画/用語辞典 東京創元社/創元推理文庫601-13 /1968.03.08 初版/330頁
story/あらすじ
凶悪な敵の手に捕らえられ、七つの扉のある死の部屋に入れられたカースン・ネーピア。生命の扉はひとつしかなく、あとの六つには、それぞれ恐るべき拷問と死に神が待ち受けている。生か死か? 金星のプリンセスを求めるカースンの願いもむなしく危機は刻一刻と迫る……。しかもその部屋を奇跡的に脱出した彼の行く手には、さらに恐るべき魔境、金星の死者の国が待っていた! 手に汗にぎる興奮と冒険の連続にスペースオペラの醍醐味を満喫させる巨匠バローズの会心作!
chapters/もくじ
characters/登場人物
カースン・ネーピア | 地球人。本編の主人公 |
ドゥーアーレー | 金星ヴェパジャの王女 |
ムースコ | ソーラのオンギャン(寡頭政治家) |
ビロール | ソーリスト(共産主義者)のスパイ |
スコール | 死者の都、モロブとコルモールの王 |
ナルト | アンドゥーの王女 |
イロ・シャン | ハヴァトゥーの戦士・生物学者 |
モハール | 同じく戦士・物理学者 |
ハーラック | イロ・シャンの従者 |
history/初出
Lost on Venus,Mar.4 to Apr.18,1933,Argosy
Lost on Venus,1935,Burroughs
comment/コメント
七つの扉のうちひとつだけが生命の扉! というのは盛り上がる設定のはずだが、拷問虐殺の代わりとしては甘いし、恐怖を味あう暇もなく脱出できてしまうのもあっけなさすぎる。ERBのアカ嫌いがよくでている1冊。アメリカ人だねえ。