金星シリーズ3 VENUS series 3

金星の独裁者
Carson of Venus(1939)

Illustrated by Motoichiro Takebe

厚木淳:訳/武部本一郎:画/厚木淳:解説 東京創元社/創元推理文庫601-14 /1969.04.11初版/320頁

この本の表紙絵は権利者である故武部本一郎夫人・武部鈴江さんの許諾により転載しています

story/あらすじ

 飛行艇を駆って金星の空を飛ぶカースンと美女ドゥーアーレーの上には息つくひまもなく、つぎつぎに災厄と冒険がふりかかってくる。女性が男性の上に君臨する奇怪な原始部落を命からがら脱出した二人の行く手には、さらにそれに数倍する脅威が待ちかまえていたのだ。金星全土を暴風のように席巻するナチズムの台頭。そして彼らをひきいる金星の独裁者ヒトラー。神秘と魅惑に満ちた謎の惑星、金星で展開する胸のすくような大ロマン!

chapters/もくじ

  1. 災厄
  2. 女戦士
  3. フトメーの洞窟
  4. 新しい土地
  5. サナラ
  6. スパイ
  7. ザーカ
  8. ムソーの伝言
  9. ザニになる
  10. 死の牢獄
  11. 網はせばまる
  12. 狩り立てられる
  13. サナラにおける危険
  14. アムロットにもどる
  15. 悲惨な過ち
  16. 絶望
  17. 四十分!
  18. 王子(タンジョング)
  19. 海賊
  20. クーアードへ

characters/登場人物

カースン・ネーピア 地球人。本編の主人公
ドゥーアーレー 金星ヴェパジャの王女
ミンテップ ドゥーアーレーの父王
コルド コルヴァの前国王
ムソー コルドの甥、コルヴァの支配者
タマン コルヴァの貴族
メフィス ザニ党の総統
スペホン ザニ親衛隊の司令官
ザーカ アムロットの貴婦人
マンター ザニ党員、ザーカの友人

history/初出

Carson of Venus,Jan.8 to Feb.12,1938,Argosy
Carson of Venus,1939,Burroughs

comment/コメント

 意外と独裁者の登場場面が少ないので、厚木氏の解説が上滑りな感はあるが、それでもこの時代にこの題材を選んだということでのバローズの見識は評価されるべきなのだろう。主人公たちの冒険も楽しい1冊。


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