Illustrated by Motoichiro Takebe
厚木淳:訳/武部本一郎:画/厚木淳:解説 東京創元社/創元推理文庫601-14 /1969.04.11初版/320頁
story/あらすじ
飛行艇を駆って金星の空を飛ぶカースンと美女ドゥーアーレーの上には息つくひまもなく、つぎつぎに災厄と冒険がふりかかってくる。女性が男性の上に君臨する奇怪な原始部落を命からがら脱出した二人の行く手には、さらにそれに数倍する脅威が待ちかまえていたのだ。金星全土を暴風のように席巻するナチズムの台頭。そして彼らをひきいる金星の独裁者ヒトラー。神秘と魅惑に満ちた謎の惑星、金星で展開する胸のすくような大ロマン!
chapters/もくじ
characters/登場人物
カースン・ネーピア | 地球人。本編の主人公 |
ドゥーアーレー | 金星ヴェパジャの王女 |
ミンテップ | ドゥーアーレーの父王 |
コルド | コルヴァの前国王 |
ムソー | コルドの甥、コルヴァの支配者 |
タマン | コルヴァの貴族 |
メフィス | ザニ党の総統 |
スペホン | ザニ親衛隊の司令官 |
ザーカ | アムロットの貴婦人 |
マンター | ザニ党員、ザーカの友人 |
history/初出
Carson of Venus,Jan.8 to Feb.12,1938,Argosy
Carson of Venus,1939,Burroughs
comment/コメント
意外と独裁者の登場場面が少ないので、厚木氏の解説が上滑りな感はあるが、それでもこの時代にこの題材を選んだということでのバローズの見識は評価されるべきなのだろう。主人公たちの冒険も楽しい1冊。