Illustrated by Shuji Yanagi
佐藤高子:訳/柳柊二:画/野田昌宏:解説/ペルシダー百科事典 早川書房/ハヤカワ文庫SF022/1971.04.30初版/345頁
story/あらすじ
艱難辛苦の末に勝ち取った地底帝国ペルシダーの平和も、長くは続かなかった。獰猛なコルサール人海賊が襲撃してきたのだ。若き戦士<疾風のタナー>は、激しい戦闘の結果ついに捕虜として捕らえられ、今しも敵船上でコルサールの首領エル・シドから死刑の宣告を受けようとしていた。だが、突然の大嵐が彼を救った。彼は金髪麗しい敵の娘ステララとただ二人、何処ともしれぬ緑の島に漂着する……。一方、ペルシダー皇帝イネスは、寵愛する部下を救出すべく自ら小舟を漕ぎだして、大怪獣の住む未知の海へと乗りだしていた!
chapters/もくじ
プロローグ
序
エピローグ
characters/登場人物
デヴィッド・イネス | 地底帝国ペルシダーの皇帝 |
アブナー・ペリー | イネスの親友 |
ガーク | イネスの第一副官 |
タナー | ガークの息子 |
エル・シド | コルサールの族長 |
ステララ | エル・シドの娘 |
血を好むボハール | エル・シドの部下 |
フェドール | ステララの真の父 |
ズラル | ラルの族長 |
レタリ | ラルの少女 |
マウ | コピリーズ人 |
ジュード | ハイム人 |
スカーヴ | ガーブの族長 |
バラル | スカーヴの息子 |
グーラ | スカーヴの娘 |
フィット | コルサール人 |
ジャ | アノロックの王 |
ジェイスン・グリドリー | バロウズの友人 |
history/初出
Tanar of Pellucidar,Mar.-Aug.1929,The Blue Book Magazine
Tanar of Pellucidar,1930,Metropolitan
comment/コメント
ERBワールドの狂言回し、ジェイスン・グリドリー登場。前作で行き詰まったERBは、極地に大穴があいていて、地底世界とつながっているというアイデアと出会い、これをヒントにかつて迷い込んだ北欧の海賊のエピソードを作り、これを続巻の前哨編とした。文明化されつつあったはずのペルシダーは再び石器時代のやすらぎを取り戻し、ERB好みの世界が再現されている。そして次巻ではいよいよ、グリドリー君がとんでもない人物を引き連れてペルシダーを訪問、ついに主役を張ることになる。
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