地底世界シリーズ7 PELLUCIDAR series 7

ペルシダーに還る
Savage Pellucidar(1963)

Illustrated by Shuji Yanagi

佐藤高子:訳/柳柊二:画/野田昌宏:解説 早川書房/ハヤカワ文庫SF048 /1972.01.31初版/372頁


story/あらすじ

 かつてイネスの愛する美女ダイアンを虜にして暴虐のかぎりを尽くした、憎っくき仇敵、スヴィの王ファシュが、地底帝国ペルシダーの連盟を脱退、カリ国侵略を始めた。皇帝デヴィッド・イネスは一隊の戦士を率い、900キロの航海を経てカリ正面の海岸に到着。直ちにひとりの伝令をカリ王ウースに急派する。伝令の名は<疾風のホドン>。彼は獰猛な剣歯虎や巨大な翼竜の襲撃をかわし、一路、カリに向かって駆けに駆けた。だが――行く手に待ち受ける思いがけぬ恐怖の罠とは……!? 大人気地底世界シリーズ、ついに波瀾万丈の最終巻!

chapters/もくじ

第1部 ペルシダーに還る
第2部 青銅器時代の男たち
第3部 虎の女
第4部 野生のペルシダー

character/登場人物

デヴィッド・イネス 地底帝国ペルシダーの皇帝
美女ダイアン イネスの妻
アブナー・ペリー イネスの友人
疾風のホドン 伝令、サリ人
ガーク サリの王
ウース カリの王
オー・アア ウースの娘
ジャ アノロックの王
カンダー アモズの王
ファシュ スヴィの王
ラジ メゾプの族長
コー メゾプの男
アー・ギラク 老人
ガンバ ロロ・ロロの王
ホア ロロ・ロロの祭司長
ファープ タンガ・タンガの王
オープ タンガ・タンガの祭司長
ラ・アク カンダの男
ブラグ オー・アアの許婚者
ハムラー タンダールの族長
マナイ ハムラーの妻
ボヴァール ハムラーの息子
ステララ ガークの息子の嫁
ユータン ザーツ族の男
ジャルー ザーツ族の男
ザーク ジャルーの息子
ラジャ ロ・ハール人
ジャヴ 2等航海士

history/初出

  1. The Return to Pellucidar,Feb.1942,Amazing magazine
  2. Men of Bronze Age,Mar.1942,Amazing magazine
  3. Tiger Girl,Apr.1942,Amazing magazine
  4. Savage Pellucidar,Nov.1963,Amazing magazine
Savage Pellucidar,1963,Canaveral Press

comment/コメント

久しぶりに登場するアブナー・ペリーの珍発明に始まって、アー・ギラクやオオ・アーといった個性的なキャラクターの活躍も楽しい佳作。美女ダイアンも美しく描かれている。第4部はバローズの死後発見された作品。これによってこの連作は大団円を迎え、ついでにヒューゴ賞を受賞した。これは、画期的な出来事と言っていいだろう。ERBがヒューゴ賞? というひとも、いるのではないか。第4部は独占翻訳権が早川書房にある。

<<BEFORE ||TOP>>


ホームページ | 作品リスト | 地底世界シリーズ / ハヤカワ版 1 2 3 4 5 6 7 / 創元版 1 2 3 4 5 6 7