Illustrated by Motoichiro Takebe
小西宏:訳/武部本一郎:画/野田宏一郎:解説 東京創元社/創元推理文庫601-04 /1966.03.04初版/255頁
story/あらすじ
プタース皇帝国の娘スビアが何者かによって誘拐され、その嫌疑はヘリウムの王子カーソリスにかかった。火星大元帥である父ジョン・カーターの厳命を受けてカーソリスは敢然として王女の捜索にむかったが、トルクワス山地のかなたにある秘境に迷いこんでしまった。そこは、かつて古代火星に覇をとなえたロサール帝国が再現されている摩訶不思議な人外境であり、観念を具象化できるふたりの怪人が、数十万の幻の戦士を集めて決戦する悪夢の世界であった。その戦場にまきこまれた、若き王子と王女の運命は?
chapters/目次
characters/登場人物
カーソリス | 赤色人。ヘリウムの王子。カーターとソリスの息子 |
スビア | 赤色人。プタース皇帝スバン・ディーンの娘。美貌の王女 |
クーラン・ティス | 赤色人。ケオル皇帝。スビア姫の婚約者 |
アストック | 赤色人。デュサールの王子 |
バス・コール | 赤色人。デュサールの貴族 |
ホルタン・グル | 緑色人。トルクワス族の皇帝 |
サル・バン | 緑色人。トルクワス族の王 |
タリオ | 白色人。ロサール皇帝。超現実論者 |
ジャブ | 白色人。ロサール人。現実論者 |
コーマル | ロサール人の崇拝する神様 |
カール・コマック | 白色人。ロサール弓兵隊司令官(オドワール) |
history/初出
Thuvia, Maid of Mars, 8,15,22 Apr.1916,All-Story Weekly Magazine
Thuvia, Maid of Mars,1920,McClurg
comment/コメント
カーターとデジャー・ソリスの息子でカーソリスとは安易だが楽しいネーミングだ。地球人の血を引きながら卵から生まれたところはどう考えればいいのか、「宇宙軍」のスペオペ用語辞典や「資料倉庫」の掲示版等でいくつか考えが出されているので、よろしければそちらをどうぞ。表紙はスビアがりりしく美しい。バンスとの取り合わせは本国で多い構図だが、表紙の武部本一郎描くスビアがとにかく最高だと、勝手に思っている。
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