ターザン・シリーズ特別編 TARZAN series special

ターザンの失われた冒険
Tarzan : The Lost Adventure
(1995)


story/あらすじ

For nearly fifty years, Edgar Rice Burroughs's last Tarzan manuscript lay untouched and unfinished, locked away in a vault. It was the stuff of legend until, finally, the magnificent tale was completed, with the help of award-wining author Joe R. Lansdale.

Once again the roar of Tarzan resounds through Africa as the Lord of the Jungle battles the savage creatures of the wild and helps a beautiful woman search for ancient Ur, lost city of gold. But Tarzan discovers they aren't alone in their quest. For evil follows in his path, and terror awaits him and his fierce lion Jad-bal-ja. Incredible treasures lie in the ancient city, and horrors even more awesome hunger to destroy the mighty hero.
 アフリカに舞い戻ったジャングルの王者ターザンは野生の怪物と闘い、太古のウルを探し求める美女の手助けをしていた。しかしターザンは自分たちだけがその探索を行っているわけではないことを知る。彼とジャド=バル=ジャを襲う悪魔と恐怖。古代都市に眠る財宝はわれらのヒーローを危機また危機に追い立てる。

chatacters/登場人物

ターザン ジャングルの王者
グロムヴィッチ 小柄で筋張った白人旦那
ウィルスン・ジョーンズ 大柄の黒人旦那。元ボクサー
キャノン 大きな白人旦那
チャールズ・タレント 長身でやせた黒人旦那
ユージーン・ハンスン 写真の旅に出たテキサスの人類学教授
ジーン・ハンスン 教授の娘
ジャド・バル・ジャ ターザンが可愛がっているライオン
ゾ=ヤッド 類人猿部族の王
ゴ=ロット 若くて気の荒い類人猿。ゾ=ヤッドに挑む
ビリー アスカリと呼ばれる
ブロムベルク 以前はなしたことのある、ウルの古代ローマ軍人
バーレット教授 ハンスンのよき相談相手であり、同僚。ウルの発見者。
ハント ハンスンの助教授で、ジーンの男友達
エルバート・スモール ハンスンの優秀な生徒
ンキマ ターザンの友達の猿
ウダロ、イデニ ビリーの友達である運搬人
ニャーマ ウルでジーンと一緒に捕虜だった
クルヴァンディ ウルの流血王
エボパ 歩く棒。ウルの神と考えられている。ペルシダーの野獣。
ガルーマ。メレドレニ ウルの歩哨
ミルトゥーン クルヴァンディの脚の曲がった召使い
ジェダ ウルの女性戦士。ジーンを嫌っている

history/初出

Dark Horse Comics, Volume 1 - 4, adapted and expanded by Joe R. Lansdale, resembling original pulp magazines
  1. Jan 1995, illustrated by Thomas Yeates
  2. Feb 1995, illustrated by Thomas Yeates
  3. Mar 1995, illustrated by Gary Gianni
  4. Apr 1995, illustrated by Michael Wm. Kaluta

comment/コメント

 ERBが書きかけのまま完結していなかったターザン物語。1960年代に家族によって発見されてはいたが、30年にわたって未完のまま放置されていた。最近になってジョー・R・ランズデイル(Joe R. Lansdale)によって加筆修正され、ダークホース社(Dark Horse)より刊行された。デル=レイ・ブックスより刊行されているペーパーバック版が、値段も日本円で1000円程度と安く、比較的入手容易(私も購入しました)
 純粋な意味でERBの作品とはいえないのかもしれないが、筋立ては残っていて活かされているようなので、ファンとしては歓迎すべきだろう。R・E・ハワードのコナンにも似たようなのはあったし(あちらはハヤカワ文庫から刊行されていた)。なによりも、1950年に没したはずの作家の未発表作が、しかもターザンが(!)90年代も半ばを過ぎて刊行されることに感嘆の声を上げたい。バローズの魅力が多くの人を動かした結果なのだろう。

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