ターザン・シリーズ13 TARZAN series 13

ターザンと失われた帝国
Tarzan and the Lost Empire(1928-1929)

Illustrated by Motoichiro Takebe

高橋豊:訳/武部本一郎:画/高橋豊:解説 早川書房/ハヤカワ文庫特別版SF113 /1974.09.30初版/285頁

この本の表紙絵は権利者である故武部本一郎夫人・武部鈴江さんの許諾により転載しています

story/あらすじ

 家畜殺しの老獪なライオンを追跡中の<ジャングルの王者>ターザンは、考古学者エリッヒの父親から、捜索の依頼を受けた。エリッヒは聖書時代に滅亡したといわれる失われた部族の伝説に興味を抱き、悪霊が群れさまよう魔の山ウイラムワジに出かけたまま行方を絶っていたのである。ターザンは単身、禁断の秘境に出かけていった! だが、驟雨と風に消されたエリッヒの足跡を探すことに気を奪われていたターザンは一瞬にして深淵に転落……負傷した彼が垣間見たものは幻覚かと見紛う、古代ローマ社会そのままの世界だった!

chapters/目次

1.〜28.(章題なし)

characters

ターザン ジャングルの王者。英国貴族グレイストーク卿
エリッヒ・フォン・ハーベン 考古学者
フォン・ハーベン エリッヒの父
ヴァリドス・アウグスツス 東ローマ帝国の皇帝
セプティムス・ファヴォニウス 同帝国の元老
ファヴォニア セプティムスの娘
マリウス・レプス セプティムスの甥
カシウス・ハスタ 同帝国の正当の嫡子
フルヴス・フプス 同帝国の貴族
シーシリウス・メテルス 同帝国の百人隊長
スブラツス 西ローマ帝国の皇帝
ファスツス スブラツスの息子
ディオン・スプレンディドス 同帝国の元老
ディレクタ ディオンの娘
マキシムス・プリークラルス 同帝国の百人隊長
フェスティヴィタス プリークラルスの母
ムピング ディオンの奴隷
アクスッツ
アピウス・アプロスス 同帝国の警備隊長
ムヴィロ ワジリ族の副酋長
ガブラ バトロ族の召使い
オゴニオ バゲゴ族の戦士
ルケディ 同族の年少の戦士
ニュート 同族の戦士

history/初出

Tarzan and the Lost Empire,Oct.1928 to Feb.1929,Blue Book Magazine
Tarzan and the Lost Empire,1929

comment/コメント

 またしても気を失ったターザン。このあたりから、もう完璧な秘境もののスタイルができあがってきている。バローズの好きな古代ロマン歴史物と合わさった1冊。次巻でペルシダーを訪れるわけだが、そこで飛行船の建造材料として使われるのがフォン・ハーベン発見の新金属ハーベナイト。鋼鉄のように丈夫でコルクのように堅い金属なんて非現実的だけど、そんなことではERBは読めないのだ。

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