『勝利者ターザン』に収録
長谷川甲二:訳/武部本一郎:画
story/あらすじ
狡猾なアラブ人の奸計に陥り檻に閉じこめられたターザンは、アメリカで見せ物にされる運命を負って一隻の船に乗せられていた。だが、突如暴風雨が船を襲った。幸運にもターザンは孤島へたどり着いたが、なんとそこは古代マヤ人の子孫が壮麗な都市を築き上げている島だった! そこでは毎年美しい乙女が生贄として捧げられていたが、いままたひとりの可憐な娘の命が、風前の灯火となっていた……
history/初出
The Quest of Tarzan,Aug 23 - Sep 6,1941,Argosy magazine
Tarzan and the Castaways,1965
chapters/目次
1.〜24.(章題なし)
characters/登場人物
ターザン | ジャングルの王者。英国貴族グレイストーク卿 |
アブダラ・アブ・ネイム | アラブ人 |
フリッツ・クラウス | ドイツ人 |
ハンス・ド・フローテ | サイゴン号一等航海士 |
ウィルヘルム・シュミット | サイゴン号2等航海士 |
ウバノヴィッチ | |
ジャネット・ラオン | フランス人 |
ウィリアム・セシル・パーシヴァル・リー | イギリス人 |
ペネロッピ・リー | リーの妻 |
パトリシア・リー=バーデン | リーの姪 |
アルジャーノン・ライト=スミス | イギリス人 |
イッツル・チヤ | マヤ人の娘 |
comment/コメント
長編作家ERBとしては唯一のターザン短編集『勝利者ターザン』に収録された1編。『ターザンの密林物語』も短編集だが、同一の設定で複数のエピソードを書いており、1冊の単行本に収録する意図が最初から伺えることから、当HPでは準長編と見なすことにしている。ERBのほうも長編じゃないと思って力を抜いたのか、グレイストーク卿とかジェーンとかはもう作者も忘れたのではないかと思われる展開だ。もともと水戸黄門の印籠くらいの価値でしかなかったとはいえ。いくらなんでも、ターザンのロマンスなんて、今さら書かないでくれという気持だ。
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